IEPはどうなっているか その8 プリンスウイリアム郡学校区でのIEP作成の過程(2)

本稿は、ヴァージニア州にプリンスウイリアム郡学校区におけるIEP作成の過程のその2である。この学校区は、首都ワシントンD.C.から車で2時間のところにある大きな学校区で、生徒の人種も多様な構成となっている。特別支援教育を受けるのは全生徒の11.3%となっている。これは全米平均より少し多いレベルである。

前回は、以下の3項目を記した。本稿はD以下である。
A. IEPカンファレンスを開始する前に(様式40-05)
B. 生徒の実態についての情報を整理すること(様式40-10)
C. 現在IEPを受ける有資格者であることを再確認すること
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D. 現在の学習能力レベルについてまとめる(様式40-20)
現在の学習能力レベルは、年度ごとの目標を設定するための基礎資料となる。報告書には、通常カリキュラムへの参加に関して生徒の障がいへの影響について詳述される。プリンスウイリアム郡において、通常カリキュラムには、学問的スキル、判断スキル、コミュニケーションスキル、テクノロジー、ソシアルスキルと行動スキルが含まれている。就学前の子どもに関しては、障がいが活動参加にどの程度影響を及ぼすのかについて報告書に記載される。

学習能力レベルの冒頭においては、学習環境の中の子どもについて記載される。長所は何であるのか。学習スタイルはどのようなスタイルであるのか。生徒は何ができるのか。子どもへの効果的なものは何か。子どもは社会的に自分自身をどのように捉えているのか。コミュニケーターとしては、学習者としては、などである。要するに、生徒の状態に合わせて支援者を提供する。

障がい児の中には、行動への介入、方略、支援を必要としている行動問題を持つ生徒もいる。もし、これらの行動問題が教育上不利になるとしたら、IEPカンファレンスによって考慮されるかもしれない。複数の資料情報から行動の問題は記録される。記録には、行動のチェックリスト、子どもの研究記録、教師の教育レポート、逸話の記録、保護者とのコンタクト日誌、訓練記録、などが含まれる。教育に関する現在のレベルは以下のことが含まれる。

1) 生徒の現在の行動の記録。
2) その行動の学習への影響。年度ごとの目標が改正されるとき、行動の目標は、生徒のために記録される。

E. 目標についてまとめる(様式40-25)
現在のIEPカンファレンスに先立って目標を準備し草稿することが進められる。IEPは、草稿が最終段階に入ったとき、保護者の受領とサインを必要としている。

指導領域:
IEPで話し合われる指導領域を決定するために最も最新の有資格者会議の要約を参照する。これらの領域は、「IEPカンファレンスで話し合われる指導領域」のページに記載されている。担当者は現在の学習能力レベルの各領域における生徒の機能を詳述する。例えば、ある生徒に関する現在の学習レベルでは、行動問題に取り組むための目標に対するニーズを示す。

年度目標:
年度目標とは、生徒が1年間に達成できるであろうと期待されることを記したものである。教育実践に関する現在のレベルの中に書かれた報告書と年度ごとの目標については直接リンクしなければならない。年度目標には、状況、行動、目標内容、評価基準の構成要素を含む。

・状況
目標段階においては、生徒が十全に能力を発揮できると考えられる環境について記述する。つまり、直接的指導、小グループによる指導、会話をする機会を提供すること、口頭によるプロンプトなどといったことである。
・行動
観察できる行動を明細に記述すること、そして測定可能な動作(書き、読み、計算、反応、理解への示し方など)について正確に記述する。
・目標内容
教え方、評価の際の主な問題への対応の仕方と何を学習するのかについて示されている。例えば、4年生程度の数学的概念、8歳段階の範囲、生徒の能力に匹敵したレベル範囲、適切な関わりについて。
・基準:
目標の測定基準を確立すること。例えば、80%、Cあるいはそれ以上の段階

1. 最新の報告書においては、指導の領域ごとに進捗報告が記載されるべきである。
2. どちらがそれぞれ関連したサービスとして適しているかどうか少なくとも最終目標と短期目標に関して検討すべきである。関係する専門家の人たちは、関連したサービス支援を提供するために協力しなければならない。そして生徒の教育プログラムの中に組み込まなければならない。

短期目標(IEP基準):
「IEP基準」「短期目標」という語は、互換して用いることができる。短期目標(IEP基準)は、状況、行動、目標内容の要素を含んでいる。短期目標は、生徒の現在の教育レベルと子どものために確立されている年度目標との間のステップである。基準は、年度目標に関する主な内容の分析を基にして進められる。そして目標達成への測定材料として非常に役立つ。

IEP目標は、日々のクラス目標とは違う。IEP目標は、年度ごとの目標を達成するために決定された一般的な基準である。クラス内における指導計画は、日、週、月をベイスとして行われるより一定の成果をねらいとして立てられる。そして一般的には、その詳細について述べることはIEPの中では要求されていない。つまり、目標を達成するための一定の方法、活動、教材について述べることは要求されていない。

(例)
・小グループによる指導を提供すること。生徒Samは、読みの前段階のスキルを身につけるだろう。
・口頭による読みを行うことによって、読解スキルを活用するようになるであろう。
・読みの課題を行うことによって、正確に質問に答えるようになるであろう。
・一つのストーリーを読むことによって、基礎的なできごとについて順を追って読むことができるようになるであろう。

評価:
・評価のためのスケジュール
評価スケジュールについてはIEP委員会によって決定され、そして目標を明確にするべきである。評価は、各セッションごと、週、9週間ごとに行うときに必要である。このスケジュールについては、保護者への報告を含んでいない。

・手続き
手続きは、目標達成を測定するために記録された書類によって行われる。一つ以上の手続きを活用してもよい。一つの手続きコードが、様式40-25の下に示されている。支援者は各目標に関して手続き欄を活用し、手続きについて書くこと。

・判断基準
判断基準とは、目標への達成を測定するために標準を確立したものである。例えば、80%達成、Cあるいはそれ以上の段階、10試行中8試行達成などである。

年度ごとの目標結果:
このセクションは、新しいIEPを記載するときまとめられる。このとき、生徒が年度目標に到達した目標について報告書を記載すること。

習熟度レポート:
年度目標に関する、習熟度レポートは、障がい児への保護者に提供されなければならない。同時に、通常学級の生徒にも提供されなければならない。IEP作成において進行状況を報告するためのスケジュールを作成するとき、生徒を参加させ学校でチェックする。

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