ハーヴァード大学は、現在の差別是正措置を擁護する方針といわれます。各学年の定員はわずか1,600人ですが、数字上は何千人もの同等の資格を持つ志願者がいると指摘します。例えば、2019年のクラスには35,000人の志願者がいましたが、そのうち数学のSATスコアが満点の者は3,700人、言語学のSATスコアが満点の者は2,700人、そして評定平均値が満点の者は8,000人以上でした。ハーヴァード大学の直近の新入生については同様の数字はありませんが、2023年の志願者数は過去4年間でほぼ倍増しています。
大学の入試担当者によれば、人種を考慮せずに黒人やラテン系の学生の数を増やそうとした学校は、他の基準、つまり階級や経済的地位、あるいは高校クラスの上位5%や10%の学生に対する入学保証のようなプログラムでは、これほどうまくいかないことがわかったといいます。「高等教育と公共政策を専門とするテキサス大学(University of Texas)のステラ・フローレス(Stella Florence)教授は、昨年秋にNPRのインタビューに答えています。「人種を一つの考慮要素として使う以外に、学生を人種的に多様化させる方法はない。」
ハーヴァード大学のローレンス・バコウ(Lawrence Bacow)学長は声明の中で、「ハーヴァードは今後も、世界中のあらゆる階層の人々が集う活気あるコミュニティであり続けるだろう」と述べます。ヒューストン(Houston) にあるライス大学(Rice University) のレジナルド・デロッシュ学長(Reginald DesRoches) は、この判決に「非常に失望している」としながらも、多様性を追求することに「これまで以上の決意を固めている。法律は変わっても、ライスの多様性へのコミットメントは変わらない。」と彼はキャンパスメッセージで述べています。
人種を考慮した入試を維持するよう裁判所に要請する大学は、イェール(Yale University)、プリンストン(Princeton University)、コロンビア(Columbia University)、ノートルダム(Notre Dame University)、ホーリークロス(College of Holy Cross)で、ハーヴァードとノースカロライナの入試計画を擁護する準備書面を提出しています。