認知心理学の面白さ

心理学の歴史は長いのですが、東欧や西欧の人々、特にユダヤ系の人々が心理学の発展を支えてきた経緯が私の興味を引き立ててくれます。このシリーズでは20世紀から遡りながら認知心理学の発展を考えていきます。

20世紀の中葉にかかるとそれまでの心理学界に大きな変化が生まれます。当時の二つの流れであった精神分析的なアプローチと行動主義アプローチが認知心理学の考え方によって脅かされていきます。精神分析の分野では、それに代わるようなモデルは現れませんでした。精神分析の基本的な観念や無意識の研究は、その心理療法にも共通していたといえます。

しかし、それまでの心理療法に疑問を投げかけたのはアーロン・ベック (Aaron Beck)です。彼はロシア系ユダヤ人の移民の息子でした。精神分析療法は人の無意識を掘り下げ、今生じている疾患を解消しようとします。他方、認知療法は人々が自身の経験をどう知覚しているかを検討することを重視します。ベックの認知療法は、その知覚がどれほど歪んでいるかを人々が認識し、その状況を評価するうえでの最も合理的だ様々な可能性を秘めた考え方を見いだす助けを示します。例えば仕事で地方への転勤話を持ちかけられたとき、「単身赴任はいやだ、家族は反対する。」と否定的な考えを口にしがちです。状況が不安や不幸へと導くとされます。しかし、転勤話をもっと合理的に考える道は、たとえばそれを挑戦の時とか自分の能力を発揮する機会だ、と前向きにとらえるのです。

認知療法は精神科医であるヴィクトール・フランクル(Victor Frankl)などによって発展されます。彼はアウシュビッツ収容所を生き抜き「時代精神の病理学」、「夜と霧」の著作でロゴセラピー (Logotherapy) を提唱します。ロゴセラピーでは、人は実存的に自らの生の意味を追い求めており生活状況の中で「生きる意味」を充実させることが出来るように援助することといわれます。

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アメリカの州鳥 その8 アラスカ州の鳥:カラフトライチョウ

アリューシャン列島 (Aleutian Islands) を含む北アメリカ大陸北西の端にあり、面積としては合衆国では最大の州です。合衆国本土とはカナダを挟んで飛地になっています。東はカナダ、北は北極海、西と南は太平洋と接し、西のベーリング海 (Bering Sea) を隔ててロシアと海上の国境を有しています。

アメリカ合衆国の一部としてのアラスカ(Alaska) の歴史は1867年に始まります。この年4月、アメリカ国務長官のウィリアム・スワード (William H. Seward) が720万ドルでロシアより購入します。「巨大な冷蔵庫を買った男」などと非難されたのですが、その後豊富な資源が見つかったり、冷戦中はラスカが国防上重要な役割を果たすことになり、現在ではスワードの手腕は高く評価されています。

        Willow ptarmigan

野生生物の宝庫がアラスカといわれます。ハクトウワシ (Bald eagle)が何百羽も集まり、ムース(moos) が交通渋滞を引き起こし、数百万匹のサケが川で産卵します。1958年7月7日、大統領ドワイト・アイゼンハワー(Dwight D. Eisenhower)はアラスカを連邦に加えることを認めるアラスカ州法にサインし、1959年1月、アラスカは連邦の49番目の州となりました。州の愛称は”The Last Frontier”(最後のフロンティア)となっています。

カラフトライチョウ (Willow ptarmigan)がアラスカの州鳥となっています。キジ科の鳥です。体長15–17 インチ のライチョウであり、ヤナギの間やツンドラと湿地で生活します。夏は褐色・冬は純白と季節によって羽毛の色が変化するのが特徴です。冬は羽毛の中に空気をたっぷり蓄えて体温を逃さないようにしています。春は黒い羽毛が混じりはじめ、オス個体では目の上には赤色の肉冠が見えます。メスには肉冠はありません。羽毛は軸が2つに分かれその軸に突いた細かい羽毛の密度が高いため、空気をたくさん含むことができるのです。縄張りを大事にする鳥です。

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