イスタンブルとソフィアの旅から その13 ブルガリアへ

ブルガリア(Bulgaria)と首都ソフィア(Sofia)の旅の見聞を振り返ってみることにします。トルコの西隣にあるのがブルガリアです。「ヨーロッパの火薬庫」(European gunpowder)と呼ばれるバルカン(Balcan)半島にあり、東はトルコと黒海に面し、西にセルビア(Serbia)、南にギリシャ(Greece)、北にルーマニア(Romania)、マケドニア(Macedonia)と隣接しています。「ヨーロッパの火薬庫」については後述することにします。

ソフィア市内

トルコへの旅を計画したときは、是非とも、もう一カ国を訪ねたいと考えておりました。選んだのがブルガリです。イスタンブルから飛行機で一時間の距離です。首都は甘い響きのソフィア。ソフィアはギリシア語で叡智とか知性という意味です。哲学は英語でPhilosophy, Philosophiaですね。Philoとは愛という意味です。SophiaとかSophieなどとして使われる女性名詞です。イタリアの大女優ソフィア・ローレン(Sophia Loren)をご存知ですね。私ごとですが孫娘もSophia。この名前や都市のほか組織にも使われます。上智大学(Sophia University)がそうです。

オスマン帝国時代の教会遺跡

ソフィアはヨーロッパ最古の都市の一つであり、その名はかつて東ヨーロッパ周辺に住んでいた民族トラキア人(Thracia)の集落、セルディカ(Serdica)と呼ばれていたとあります。有史以前のトラキア人集落跡が現在のソフィアの中心で見つかります。その歴史は7千年以上に及ぶとされます。紀元前29年にセルディカは古代ローマによって征服されます。

市内のローマ遺跡

セルディカは拡大し、やぐら、防壁、公衆浴場、役所、一般の教会堂より上位にある教会堂であるバシリカ(basilica)が造られます。特に。東ローマ帝国のユスティニアヌス1世(Justinian I)の時代には繁栄を謳歌したうようです。この時のセルディカは巨大な城壁に囲まれており、その一部は遺跡としてソフィアのダウンタウンで見られます。そういえば、ダウンタウンの駅名もSerdicaで名残を留めています。セルディカの発掘と保存作業は現在も続いています。