キリスト教音楽の旅 その12 オルガニスト 秋元道雄氏

私が最初にオルガン演奏を聴いたのは1965年です。札幌ユースセンター教会というルター派の教会でのことです。北海道で最初のオルガンです。演奏者は秋元道雄東京芸術大学教授でした。

秋元氏は東京芸術大学のオルガン科卒業後、ライプツィヒ=ベルリン楽派のヴァルター・フィッシャー(Walter Fischer)教授の門下生であった真篠俊雄教授に師事します。真篠教授にはオルガン奏法、楽典、オルガン教科書などの著作があります。やがて、秋元氏はイギリスとドイツに留学します。1955年にロンドン市立ギルドホール音楽演劇学校(Guildhall School of Music and Drama)より全英最優秀音楽留学生賞である「サー・オーガスト・マン賞」(Sir August Mann)を受賞します。

その後、パリのノートルダム寺院(Cathedrale Notre-Dame)での演奏会を含め数多くの演奏会活動を行います。プラハの春(The Prague Spring)国際オルガンコンクールなど多くの国際コンクールの審査員をつとめた経歴を有しています。東京芸術大学教授をしながら日本キリスト教団富士見町教会のオルガニストもつとめました。2010年1月に生涯を終えられました。

アトランティックシテイ、ボードウォークホールのオルガン