心に残る名曲 その二百 日本の名曲 近衛秀麿 「越天楽」

このシリーズも200回目となりました。近衛秀麿を取り上げます。学習院大学を卒業後、東京大学文学部に入る近衛は、日本の音楽史上忘れてはならない作曲家、指揮者でしょう。1898年生まれです。1915年から16年まで近衛は山田耕筰に作曲法を学びます。1923年にヨーロッパに留学し、パリではヴィンセント・ダンディ(Vincent d’Indy)という作曲家で指揮者に学びます。ベルリンではマックス・フォン・シリングス(Max von Schillings)に作曲法を、指揮法はエーリヒ・クライバー(Erich Kleiber)に学びます。

1925年に帰国後は、山田耕筰の日本交響楽協会の結成に加わり、その後新交響楽団を組織します。彼は欧米に12回にわたり出掛け、90あまりの交響楽団を指揮するという珍しい経歴があります。近衛秀麿は日本人として初めてベルリン・フィルを指揮した人でもあります。北原白秋の詩に作曲した「ちんちん千鳥」、雅楽の「越天楽」などが知られています。

日本を代表する指揮者であり、またナチス政権下のドイツ・欧州でユダヤ人演奏家の亡命をサポートしていたという事実が近年話題となっています。その人物が近衛秀麿だというのです。「玉木宏 音楽サスペンス紀行〜亡命オーケストラの謎〜」が放映され、近衛秀麿のヨーロッパにおける第二次大戦まえの行動が描かれています。

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