文化を考える その18 それぞれの家族史 その10 Social Security

先日、引き出しの中を整理するとアメリカで取得したソーシャルセキュリティ・カード(Social Security: SS)が出てきた。アメリカの社会保障とか年金の受給に必要なのがこのSSカードである。

SSカードは市民だけでなく、永住権を持つ者、外国人居住者、学生などにも発行される。9桁の番号となっている。SSカードは日常生活でも大変便利なもので、例えば口座の開設、公的書類の提出、就労の際に提示を求められる。運転免許状と同じく身分証明書の代わりとなる。子どもが生まれるとSSカードを作る。これは扶養控除の申請に必要となるからである。

アメリカのSSは、国民が全て社会保障に加入しなくてもよいことになっている。人々が将来、保障を受けるためには、労働による所得から税を支払うことである。社会保障局のパンフレットによれば、所得に応じて税率が決められ、雇用主と被雇用者の双方が納める平均的な利率は7.65%となっている。31歳から42歳の場合、就労期間は5年が必要であり、この場合20ポイントが与えられる。1ポイントあたり年間1,200ドル、最大4ポイントまで支給される。62歳になるまでは最低10年間の就労で40ポイントを貯めておく必要がある。

保障の内容であるが、まずは退職年金(Retirement benefits)である。62歳以降に支給される。次に医療補助(Medical insurance: Medicare)である。そして障がい年金(Disability benefits)である。

さてSSカードが出てきたのを機に、社会保障の恩恵を受けられるかを試すため、インターネット上で支給申し込みをした。受けようとしたのは退職年金である。数ページまたがる詳細な様式に記入して送信した。すると数日後に結果を知らせるというメッセージがでてきた。案の定、「受給資格は無し」という文書が郵送されてきた。もっともウィスコンシン大学時代はアルバイトばかりをして、税を全く納めていなかったから当然である。

年金を受給しようとする意図は全くなかった。ただ、社会保障局の対応がいかなるものかを知りたかったのだった。それと申し込み結果の通知が迅速だったことには満足した次第であった。

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