ウィスコンシンで会った人々 その74 葬式噺

貧乏長屋の住人から疎んじられていた卯之助、あだ名は「らくだ」という。あるとき、熊五郎という「らくだ」の兄貴分が訪ねてみると、フグにあたったようで死んでいる。兄貴分は「らくだ」の葬式を出してやろうと考える。そこに屑屋の久六がとおりかかる。熊五郎は、「らくだ」の持物を方付けように久六に依頼するのだが、ろくなものがないので久六は渋る。熊五郎にある考えが浮かぶ。

久六に対して、月番のところへいって長屋の住人から香典を集めるように、と伝える。月番は「らくだが死んだか!」といって喜び、香典を集めを了承して、赤飯を炊こうする。戻ってきた久六に対して、長屋の大家のところへも行って酒と煮染めを持ってくるように伝えろ、と指示する。大家は大の吝嗇、「らくだ」の店賃が大分貯まっているのに料理なんぞ出してたまるものかと剣もほろろに断る。それを熊五郎に伝えた久六、さらに熊五郎から「死骸の置き場に困っている。大家のところに運んできて、”死人(しびと)にかんかん”踊りをさせる」と脅かす。大家は驚かない。本当に死骸が運び込まれると、慌てて酒と料理を届けるという。

さらに久六は八百屋に使いに出させられる。死骸をいれる棺桶代わりに漬け物樽を借りてこいといわれる。八百屋もまた「らくだ」に散々苦しめられていたので、「そうか、フグもよく当ててくれたか、、」といって取り合わない。そこで”死人にかんかん踊り”の話をすると、驚いて「わかった、わかった、何個でも持って行け!」。

香典、酒や肴が集まったところで熊五郎は久六にかけつけ三杯と酒をすすめる。この久六、実は大酒呑み。とうとう酔っぱらって性格が豹変する。そして、酒がなくなると熊五郎に「酒屋にいって酒をもらってこい、もしいやだというなら”死人にかんかん踊り”をやらせるといえ、、」と脅す。攻守ところが変わるのが可笑しい。

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