アジアの小国の旅 その九十一 モルドバ

モルドバ(Republica Moldova)は東ヨーロッパに位置する共和制の国です。国土は九州よりやや小さい内陸国であり、西にルーマニア(Romania)と他の三方はウクライナ(Ukraine)と国境を接しています。旧ソビエト連邦を構成していた国家の一つとしてモルドバ-ソビエト社会主義共和国(Moldavian Soviet Socialist Republic)でしたが、1991年のソ連の崩壊によりドニエストル川(Dniester River)西岸地域を領有し独立します。首都はキシニョフ(Chisinau)となっています。

モルドバ人は言語的、文化的にルーマニア人との違いはほとんどなく、歴史的には中世のモルダビア公国以後、トルコとロシアならびソ連、ルーマニアの間で領土の占領・併合が繰り返された地域です。

ソ連が崩壊した際、「モルドバ共和国」として独立を宣言しますが、ニストリア川(Niestria River)沿岸であるウクライナ国境に住む約50万人のロシア系及びウクライナ系住民がこれに反発し、1992年には本格的なトランスニストリア紛争(Transnistria War)という武力紛争に発展します。現在は停戦状態にあります。2014年6月、モルドバとEUとの連合協定が締結され、全ての締約国による批准が完了します。