音楽の楽しみ その10 合唱曲の数々 「巡礼の合唱」

男声合唱をやったことのある方が必ず歌うレパートリーに「巡礼の合唱: Pilgerchor」 があります。この曲は、「タンホイザー(Tannhaeuser) 」に登場する有名な合唱曲です。作曲はドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner)です。生まれはライプツィヒ (Leipzig)。この街は多くの作曲家や作家を生んだところといわれます。メンデルスゾーン (Felix Mendelssohn)もこの地の生まれ。ゲヴァントハウス管弦楽団 (Gewandhausorchester Leipzig) もあります。

歌劇タンホイザーですが、快楽の世界に溺れた中世の騎士であり吟遊詩人であるタンホイザーは、禁断の地で官能の時を過ごしていました。やがて人々は彼を国から追放せよと罵倒し、タンホイザーはローマへの巡礼に向かいます。その帰り、巡礼者の中にタンホイザーの姿を探すエリーザベト (Elizabeth)がいます。巡礼の列にはタンホイザーはいません。この歌劇は、エリーザベトとタンホイザーの愛や死、そして救済という概念が中心で、この作品を鑑賞するうえで大事な要素となっています。

ワーグナーは、後に「メンデルスゾーンなどはユダヤ人だから真の芸術の創造はできない」といった過激な発言をしたことも記録されています。それ故に、ヒトラーがワーグナーの信奉者(Wagnerian)であったことと相まって、はるか後にワーグナーの作品はナチスに利用されることとなります。

ワーグナーは楽劇(music drama)の王ともいわれます。歌劇や歌い手や舞台装置が中心ですが、楽劇は台本を重視し、台本にそった音楽の役割がはっきりしていて、音楽をより劇的に表現する楽曲といわれています。

[contact-form][contact-field label=’お名前’ type=’name’ required=’1’/][contact-field label=’メールアドレス’ type=’email’ required=’1’/][contact-field label=’ウェブサイト’ type=’url’/][contact-field label=’コメントをお寄せください’ type=’textarea’ required=’1’/][/contact-form]
StAEA14.5.2-001_Tannhäuser_Inszenierung_1951-1952_Motiv richard-wagner-1233837879-view-2